山梨県立博物館 かいじあむ
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博物館資料のなかの『富士山』

葛飾北斎 冨嶽三十六景

14:甲州石班澤(こうしゅうかじかざわ)

甲州石班澤

鰍沢の手前で釜無川、笛吹川など甲府盆地を潤すあまたの川が合流して富士川の荒波となる。押し寄せる波が岩にぶつかり激しく泡立つ様子は圧巻で、漁師の泰然とした風情と対照的である。漁師を頂点にして突き出た岩と投網が作りだす三角形、富士の稜線が相似形となって呼応する。初摺は藍一色に摺られ、北斎の藍摺の中でも最高傑作と評されるが、後摺では本図のように色数が増やされ、雲間に橙色が引かれていることから、朝もやから富士がおぼろげに形を現すところであろうか。なお石班は石班魚(うぐい)を誤記したと解されている。

※鰍沢(山梨県鰍沢町)
…富士川に面する鰍沢は、内陸の甲斐国・信濃国と駿河湾を結ぶ結節点として河岸が設けられ、陸上・河川交通の要衝となった。本図は、鰍沢南方にあった禹之瀬と呼ばれる渓谷付近をイメージしたと思われる。

 
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