博物館資料のなかの『富士山』
葛飾北斎 冨嶽三十六景
27:隅田川関屋の里(すみだがわせきやのさと)
旅姿の騎乗の武士三人が、高札場を通り、ジグザグの街道を駆け抜けていく。連続画面のように描かれ、疾走感が演出されている。富士が赤く染まる早朝、街道を急ぐ姿に、何か国もとに大事があったことを想像させる。 ※千住(東京都足立区) …関屋は日光道中の千住宿を構成する千住八町の一つ掃部宿の字名。掃部宿は、隅田川北岸掃部堤の南北に開発された新田であったが、その後、千住宿の拡大により宿場に吸収された。また、掃部宿から熊谷堤に沿った道が分岐していた。